離婚や別居を考えているあなたにとって、子どもの養育費は大きな不安の一つですよね。
この記事では、養育費の基本的な考え方から、家庭裁判所が使っている「養育費算定表」の見方、そしてあなた自身の状況でどれくらいの養育費になるのか、具体的な行動までを分かりやすく解説します。難しい法律用語は使わず、一緒に整理していきましょう。
このページを最後まで読めば、養育費算定表の基本的な見方と、自分の状況に合わせた養育費の目安が分かります。今すぐできる具体的な行動や、よくある失敗を避けるためのヒントも手に入ります。一歩踏み出すための準備を、ここから始めていきましょう。
まず「収入に関する書類」を手元に用意しよう
この記事を読んだら、まずは手元にある「収入に関する書類」を探してみてください。具体的には、源泉徴収票や確定申告書の控えです。

これらは、あなたと相手の収入を把握し、養育費の目安を計算するためにとても大切な情報です。もし見つからなくても大丈夫。どこで手に入るかは、この後で詳しく説明します。
算定表で目安を確認!よくある具体例で解説
例えば、こんなケースを想像してみてください。
夫(養育費を支払う側)の年収が350万円、妻(養育費を受け取る側)の年収が150万円、子どもは3歳が一人。このような状況で養育費算定表を見ると、どうなるでしょうか?
算定表では、夫の年収を横軸、妻の年収を縦軸にとり、子どもの年齢と人数に合った表を使います。この例だと、夫の年収350万円と妻の年収150万円が交わる部分が、養育費の目安の金額帯になります。
具体的な金額は算定表によって異なりますが、だいたい月額4万円~6万円程度が目安となることが多いです。自分の状況を当てはめてみることで、漠然とした不安が少しずつ具体的な数字に変わっていくはずです。
養育費の目安を知る3ステップ
養育費の目安を知るために、具体的に何をすればいいのか、3つのステップで見ていきましょう。
ステップ①:あなたと相手の収入を把握する
まずは、あなたと相手の「年収」を確認します。会社員なら源泉徴収票、自営業なら確定申告書に記載されている「所得金額」が基本になります。
もし相手の収入が分からない場合は、過去の給与明細や事業規模などから推測するしかありませんが、正確な情報がなければ、家庭裁判所の調停などで開示を求めることもできます。
必要な書類リスト(入手先と費用の目安)
- 源泉徴収票(会社員の場合):勤務先から毎年12月~1月に発行されます。再発行は勤務先の人事・経理担当に依頼。費用はかかりません。
- 確定申告書の控え(自営業の場合):税務署に提出した際の控え。紛失した場合は税務署で「所得税の納税証明書(その1・その2)」などを取得。手数料は1通400円程度。
- 戸籍謄本:本籍地の市区町村役場で取得。郵送でも可能。手数料は1通450円。
- 住民票:現住所の市区町村役場で取得。手数料は1通300円程度。
ステップ②:養育費算定表で目安を確認する
収入が分かったら、家庭裁判所が公表している「養育費算定表」を見てみましょう。インターネットで「養育費算定表 裁判所」と検索すればすぐに見つかります。裁判所(養育費の算定方法と手続)
算定表には、子どもの人数と年齢に応じた複数の表があります。あなたのケースに合った表を選び、ステップ①で確認したあなたと相手の年収が交差する部分を探してください。そこに書かれている金額帯が養育費の目安になります。
ステップ③:相手に養育費の話を切り出す
養育費の目安が分かったら、いよいよ相手に話を切り出します。感情的にならず、冷静に話し合うことが大切です。算定表で調べた目安の金額を伝え、相手の意見を聞いてみましょう。
LINEやメールでの伝え方の例文
「〇〇(相手の名前)へ
先日お話しした養育費の件で、少し調べてみました。家庭裁判所が出している算定表だと、お互いの収入と子どもの年齢を考えると、だいたい月〇万円くらいが目安になるようです。もちろん、これはあくまで目安なので、〇〇の考えも聞かせてもらえたら嬉しいです。一度、落ち着いて話し合う時間を作れないでしょうか。
〇〇(あなたの名前)より」
やりがちな3つの失敗と、その対策
失敗①:口約束だけで終わらせてしまった
「養育費は払うから」という相手の言葉を信じて、書面に残さなかった結果、後になって「言った、言わない」のトラブルになるケースは少なくありません。関係がまだこじれていない時期ほど、口約束で済ませてしまいがちです。
対策:必ず書面に残す
養育費の取り決めは、必ず書面に残すことが大切です。一番確実なのは「公正証書」を作成すること。これは、約束を守らせるための公的な証明(債務名義)にもなるので、万が一支払いが滞った場合でも、裁判所の手続きを経て相手の財産を差し押さえる(強制執行)ことが可能になります。
2026年4月1日施行の改正法では、私的な取り決め文書に基づく差押えの申立てが可能となる仕組みも導入されますが、適用関係や文書内容には注意が必要です。取決めと文書化|公正証書で養育費を確実に受け取る方法
ポイント
口約束はトラブルのもとです。養育費の取り決めは必ず書面(公正証書が最も確実)に残しましょう。公正証書があれば、支払いが滞った際に強制執行の手段がとれます。
失敗②:感情的なLINEを送ってしまった
離婚や別居の話し合いは、どうしても感情的になりがちです。相手への不満や怒りをぶつけるようなLINEやメールを送ってしまうと、話し合いがこじれ、養育費の取り決めも進まなくなることがあります。
対策:冷静なやり取りを心がける
感情的になりそうなときは、一度深呼吸をして、送る前に内容を見直しましょう。できれば、第三者に内容を確認してもらうのも良い方法です。あくまで子どものための養育費の話し合いであることを意識し、冷静な言葉を選ぶようにしてください。
失敗③:自営業の相手の収入を過小評価してしまった
相手が自営業の場合、会社員と違って収入の変動が大きく、経費の計上方法によっては所得額が低く見えることがあります。これを鵜呑みにしてしまうと、本来もらえるはずの養育費より少ない金額で合意してしまう可能性があります。
対策:専門家に相談する
自営業の方の収入は、税理士や弁護士といった専門家でないと正確に判断するのが難しい場合があります。相手が自営業で収入が不透明なときは、専門家に相談して、実質的な収入を正しく評価してもらうことが重要です。
注意
自営業の相手の「申告上の所得」が実態より低い場合があります。算定表に当てはめる前に、専門家に実質的な収入の評価を依頼することをおすすめします。
次のステップ|もっと詳しく知りたい方へ
養育費の目安が分かったら、次は具体的な手続きについて知りたいですよね。以下の記事で、さらに詳しく解説しています。
養育費の計算をもっと詳しく知りたい方は、以下の計算ツールも活用してみてください。