この記事で分かること
「養育費の取り決め、どうすればいいの?」と悩むあなたへ。この記事を読めば、離婚や別居の際に養育費について「何を」「どうやって」決めておけば安心できるのか、具体的な手順と注意点がすべて分かります。
将来のお金や子どものことを心配する気持ちに寄り添いながら、最初の一歩を踏み出せるよう分かりやすく解説していきます。
まず30分だけ、手元の書類を確認しよう
婚姻期間中の収入が分かるもの(給与明細や源泉徴収票など)や、お子さんの年齢が分かるもの(母子手帳や保険証など)を探してみてください。これらの書類は、養育費の話し合いを進める上でとても大切な情報になります。
もし見つからなくても大丈夫。どこにあるか大まかに把握しておくだけでも、十分な一歩です。
養育費の目安はいくら?具体的なケースで確認
例えば、夫が年収350万円、妻が年収150万円で、3歳のお子さんが一人いるケースを考えてみましょう。この場合、一般的に夫から妻へ支払われる養育費の目安は、月額4万円〜6万円程度になることが多いです。
ただし、これはあくまで目安です。お子さんの教育費や特別な事情によって、金額は変わってきます。収入がまだ安定していない時期だからこそ、将来を見据えたしっかりとした取り決めが重要です。
今日からできる!養育費の取り決め4ステップ
養育費の取り決めは、難しく考える必要はありません。一つずつ順番に進めていきましょう。
ステップ1:合意書に書く8つの項目を整理する
まずは、どんな養育費を希望するのか、具体的なイメージを持つことが大切です。以下の8つの項目について、メモに書き出してみましょう。
毎月の金額:お子さん一人につき、月々いくら必要かを考えます。
支払いの開始時期と終了時期:「いつからいつまで」支払ってほしいのかを決めます。例えば「お子さんが22歳になる年の3月まで」のように、具体的に設定すると安心です。
支払日:「毎月〇日」など、支払いの期日を決めましょう。
支払方法と振込先:銀行振込が一般的です。振込手数料をどちらが負担するかも決めておきましょう。
特別費用の負担:入学金や塾代、医療費など、毎月の養育費では賄いきれない大きな出費が生じた場合の対応を決めておきます。「その都度話し合う」のか「半分ずつ負担する」のかなど、あらかじめルールを設けておくと安心です。
事情変更時のルール:お互いの収入が大きく変わったり、再婚したりした場合に、養育費の金額を見直す話し合いができるよう取り決めておきましょう。
通知義務:住所や連絡先が変わったときに、お互いに知らせる約束をしておきましょう。
強制執行認諾条項(公正証書の場合):相手が約束通りに支払わなかった場合、法的な手続きで養育費を確保できるよう、「強制執行(差押え)を受けても異議を申し立てない」という内容を盛り込むことができます。養育費を確実に守るための、とても大切な項目です。
ステップ2:相手に話し合いを申し出る
感情的にならず、冷静に話し合いを始めることが大切です。まずはLINEやメールで「養育費について、一度きちんと話し合いたい」と伝えてみましょう。以下に例文を用意しましたので、コピーして使ってください。
LINE/メール例文:
件名:養育費の件でご相談があります
〇〇さん
お元気ですか?
突然のご連絡で申し訳ありませんが、お子どもの養育費について、一度きちんと話し合いの場を設けたいと考えています。
お子どもの将来のために、お互い冷静に、前向きな話し合いができればと思っています。
ご都合の良い日時をいくつか教えていただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
[あなたの名前]
ステップ3:話し合いを進める
準備したメモを元に、一つずつ丁寧に話し合いを進めましょう。直接話し合うのが難しい場合は、弁護士や調停委員などの第三者を交えることも検討してください。
話し合いがまとまったら、必ず書面に残しましょう。
ステップ4:合意書を公正証書にする
話し合いで決まった内容を「養育費の合意書」として書面にまとめます。さらに、この合意書を公証役場で「公正証書」にすることをおすすめします。
公正証書にしておけば、万が一相手が養育費を支払わなくなった場合でも、裁判所を通さずに相手の財産を差し押さえる(強制執行)ことが可能になります。
ポイント
公正証書作成に必要な書類と費用の目安
- 戸籍謄本:役所で取得。450円程度。
- 住民票:役所で取得。300円程度。
- 収入に関する書類:源泉徴収票、確定申告書など。会社や税務署から取得。費用はかからないことが多いです。
- 印鑑証明書と実印:役所で取得。印鑑証明書は300円程度。
- 公証役場の手数料:養育費の総額によって異なりますが、数万円程度が目安です。
こんな失敗をしていない?よくある2つのミスと対策
口約束だけで終わらせてしまった
「大丈夫、ちゃんと払うから」という言葉を信じて書面に残さなかった結果、途中で支払いが滞ってしまうケースは少なくありません。口約束は法的な効力が弱く、後から「言った」「言わない」のトラブルになりがちです。
対策:どんなに信頼できる相手でも、必ず書面に残しましょう。できれば、公正証書にすることをおすすめします。
注意
怒りや悲しみから相手を責めるようなメッセージを送ってしまうと、話し合いがこじれる原因になります。感情的になると相手も意固地になり、建設的なやり取りが難しくなります。どうしても感情的になりそうなときは、時間を置いたり、第三者に相談したりしましょう。上記の例文のように、事務的な内容で切り出すのがおすすめです。
さらに詳しく知りたい方へ
養育費の取り決めについて、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。