離婚後・取決めなし

相手が自己破産しても養育費はもらえる?扶養義務と回収上の注意

「元パートナーが自己破産するって聞いたけど、子どもの養育費はどうなるの?」離婚や別居を経験し、養育費のことで頭がいっぱいになっているあなたへ。この記事を読めば、元パートナーが自己破産した場合に養育費がどうなるのか、そして今すぐできる具体的な行動が分かります。

法律の難しい話も分かりやすい言葉で整理していきますので、安心して読み進めてください。

まず「養育費の記録」を30分以内に探そう

最初にやることはシンプルです。「養育費について話し合った時の記録」を探すことから始めましょう。

離婚協議書・公正証書・調停調書・審判書など、何でも構いません。書面がなくても、LINEやメールでやり取りした記録があれば、それも大切な証拠になります。これらの書類や記録が、今後の行動を大きく左右します。

ポイント

養育費は、自己破産しても支払いが免除されない「非免責債権」です。元パートナーが自己破産しても、養育費を支払う義務は残ります。ただし、滞納している養育費の扱いには注意が必要です。

自己破産でも養育費はどうなる?具体的なケース

妻・夫が離婚したケース

あなた(妻)が元パートナー(夫)と離婚したとします。3歳のお子さんはあなたと暮らしており、夫の年収350万円・あなたの年収150万円をもとに、毎月3万円の養育費を受け取る約束をしていました。

そこへ夫から「自己破産するから養育費は払えない」と連絡が来たとしても、心配しないでください。養育費は非免責債権のため、自己破産後も支払い義務はなくなりません。滞納分の扱いについては、この後で詳しく確認しましょう。

自己破産を知ったら動く!4つの行動ステップ

元パートナーの自己破産が分かった時、どのように行動すれば良いのか、4つのステップで解説します。

ステップ1:養育費の取り決め内容を確認する

まず、養育費についてどのような取り決めをしているか確認します。以下のいずれかの書類を探してみましょう。

書類の種類 内容・入手先
📄 公正証書 公証役場で作成した公的書類。後の手続きで非常に有利。公証役場で再発行可(数百〜数千円程度)。
📄 調停調書・審判書 家庭裁判所での話し合いや審判で決まった内容。家庭裁判所で再発行可。
📄 離婚協議書 夫婦間で作成した書類。公正証書でなくても内容が明確なら証拠になる。
📱 LINEやメール 金額や支払い時期の合意が確認できるやり取りは大切な証拠。ご自身のスマートフォンから確認可。

ステップ2:できるだけ早く弁護士に相談する

元パートナーが自己破産を検討している、またはすでに自己破産したと聞いたら、できるだけ早く弁護士に相談することをおすすめします。

お近くの法律事務所や、法テラス(日本司法支援センター)に相談してみましょう。法テラスでは無料相談を受けられる場合もあります。

養育費の事を無料で相談できる法律事務所

相談時は、ステップ1で確認した書類・記録に加え、元パートナーから自己破産について連絡があった際のメッセージも持参してください。「元パートナーが自己破産すると言っているのですが、養育費が心配です」と、状況をそのまま伝えれば大丈夫です。

ステップ3:養育費の請求を続ける

元パートナーが自己破産しても、養育費の支払い義務は免除されません。これまで通り養育費の請求を続けることが大切です。

支払いが滞った場合は、弁護士と相談しながら適切な対応を検討しましょう。連絡する際は、以下のような冷静な文面を参考にしてください。

「〇〇さん、いつもお世話になっております。今月の養育費の件ですが、〇月〇日までにお支払いいただけますでしょうか。子どもの生活のために大切な費用ですので、よろしくお願いいたします。」

ステップ4:支払われない場合は強制執行を検討する

最終手段として「強制執行」があります。裁判所を通じて、元パートナーの給料や預貯金を差し押さえて養育費を回収する方法です。

2026年4月1日施行の民法改正では、養育費の回収がよりスムーズになる制度(養育費債権への先取特権付与や執行手続のワンストップ化)が導入されます。これにより、これまでよりも少ない手間で差し押さえの申し立てができるようになる予定です。ただし具体的な手続きは複雑なため、必ず弁護士に相談しながら進めましょう。

知らないと損する!自己破産×養育費の3つの失敗

事前に知っておくことで、無用なトラブルを避けてスムーズに問題解決できる可能性が高まります。

失敗1:口約束だけで書面を残していなかった

「口頭で約束したけれど、書面には残していない…」は非常によくある失敗です。後から「言った」「言わない」の水掛け論になりやすく、元パートナーが自己破産を検討しているような状況では、養育費の請求が難しくなることがあります。

対策:養育費の取り決めは必ず書面に残しましょう。できれば公証役場で「公正証書」として作成するのがベストです。公正証書があれば、支払いが滞った場合に裁判なしで強制執行できるため、非常に強力な手段になります。

失敗2:感情的なLINEやメールを送ってしまった

不安や怒りから感情的なメッセージを送ってしまう気持ちはよく分かります。しかし、感情的なやり取りは冷静な話し合いを妨げ、最悪の場合、あなたのメッセージが不利な証拠として使われる可能性もあります。

対策:養育費に関する連絡は、常に冷静に・事実に基づいて行いましょう。感情的になりそうな時は送る前に一度見直し、難しいと感じるなら弁護士に代理で連絡してもらうことも検討してください。

失敗3:偏頗弁済(へんぱべんさい)を知らずに滞納分を受け取ってしまった

自己破産手続き前に「滞納していた養育費だけは払うよ」と言われると、つい受け取ってしまいがちです。しかし、これは「偏頗弁済」とみなされ、自己破産の手続きに悪影響を与える可能性があります。

偏頗弁済とは、特定の債権者(この場合はあなた)にだけ不公平に返済を行うことで、他の債権者との公平性が保たれないと判断される行為です。

注意

元パートナーが自己破産を検討していると分かったら、滞納養育費の支払いを受ける前に必ず弁護士に相談してください。弁護士の指示に従うことで、不測のトラブルを防げます。

「自己破産って聞くと、もう養育費は諦めるしかないのかなって思っちゃうけど、そうじゃないんだね。少し安心したよ。」
AYA
「養育費は非免責債権なので、自己破産されても請求を続けることができます。一人で抱え込まず、まずは弁護士に相談してみてください。」

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ポイント

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